インストール(Windows)
WindowsにLaTeXをインストールする方法を紹介します。
Windowsにおいては、まずWindowsにWSL(Windows Subsystem for Linux)を導入し、WSL上にTeX Liveをインストールしていきます。 Windows上で直接LaTeXを動かすと、コンパイル速度が非常に遅くなります。 WSLを使えば、Linuxの仮想環境で高速でコンパイルすることが可能になります。 TUG(TeX Users Group)の公式サイトからTeX Liveをインストールしていきます。
WSLの導入
まずは、WSLを導入していきます。
- 最初にWindowsのスタートメニューから「Windowsの機能の有効化または無効化」を開き、次の2つの項目を有効にします。
英語名か日本語名のどちらかが表示されていると思うので、チェックをつけて「OK」を押してください。
その際、再起動するように求められるので、再起動してください。
- Linux 用 Windows サブシステム(Windows Subsystem for Linux)
- 仮想マシンプラットフォーム(Virtual Machine Platform)
- Windowsのスタートメニュー\raisebox{-0.4ex}{\includegraphics[height=1em]{graphicx/icons/win11_start}}を開き、「PowerShell」と検索して、「Windows PowerShell」を管理者権限で実行します。
- 次に、以下のコマンドを入力して、WSLを有効化します。
wsl --install - その後、PCを再起動します。
- 再起動後、再びPowerShellを開き、以下のコマンドを入力して、WSLのバージョンを確認します。
wsl --set-default-version 2 - 次に、Microsoft Storeを開き、「Ubuntu」を検索してインストールします。
- インストールが完了したら、スタートメニューからUbuntuを起動します。
- 初回は、ユーザー名とパスワードの設定を求められます。
- 「Installing, this may take a few minutes…」と表示されたら、しばらく待ちます。
- 「Enter new UNIX username:」と表示されたら、好きなユーザー名をアルファベットで入力してEnterを押します。
- 「New password:」と表示されたら、好きなパスワードを入力してEnterを押します。パスワードは表示されませんが、確かに入力されています。
- 「Retype new password:」と表示されたら、同じパスワードを入力してEnterを押します。
これでWSLの導入は完了です。
TeX Liveの導入
次に、WSL上にTeX Liveを導入していきます。
- Ubuntuのターミナルを開き、以下のコマンドを順に入力していきます。
mkdir ~/tmp cd ~/tmp curl -L -o install-tl-unx.tar.gz https://mirror.ctan.org/systems/texlive/tlnet/install-tl-unx.tar.gz zcat < install-tl-unx.tar.gz | tar xf - cd install-tl-2* sudo ./install-tl - パスワードの入力を求められるので先ほど設定したものを入力します。
- インストーラーが起動したら、「Enter command:」の後に「I(大文字のアイ)」入力してEnterを押し、インストールを開始してください。インストールにはかなり時間がかかります。1時間〜2時間ほどは見ておいた方がよいです。
- インストールが完了したら、ターミナルに以下のコマンドを入力して、{\TeX} Liveの動作確認を行います。バージョン情報が表示されれば成功です。
latex --version
これでWSL上への\LaTeX 環境の導入は完了です。Ubuntuのウィンドウを閉じてかまいません。
VS Codeの導入
次に、VS Code(Visual Studio Code)を導入していきます。
- まず、VS Codeの公式サイト(\url{https://code.visualstudio.com/})からVS Codeをダウンロードしてインストールします。
- インストールが完了したら、VS Codeを起動します。
- 次に、左側の「拡張機能アイコン」をクリックして拡張機能(Extensions)を開き、「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」を検索してインストールします。右下に「Change Language and Restart」というボタンが表示されるので、クリックして再起動してください。日本語になります。
- 同様に、「WSL」、「LaTeX Workshop」という拡張機能もそれぞれ検索してインストールします。
- 一応、最後に再起動しておきましょう。
これでVS Codeの導入は完了です。
VS CodeとWSLの紐付け
最後に、VS CodeとWSLを紐付けていきます。
- VS Codeを起動し、左下の「><」みたいなアイコンをクリックします。
- 上中央に「リモートウィンドウを開くオプションを選択します」という表示が出てくるので、「WSLへの接続」を選択します。
- 左下に「WSL: Ubuntu」という青い表示が出ていれば成功です。
- 次に、もう一度「拡張機能アイコン」から拡張機能を開き、「LaTeX Workshop」を選択して「WSL: Ubuntuにインストールする」を押してください。
これでVS CodeとWSLの紐付けは完了です。
LaTeX周りの初期設定
TeX LiveとVS Code(とその拡張機能)のインストールが終わったら、各種設定をしていきます。 設定は基本的にテキストファイルを編集する形で行われます。
.latexmkrcの作成
.latexmkrcファイルを作成し適切な内容を書き込みます。 これはVS CodeでLaTeX ドキュメントをコンパイルする際の設定ファイルです。 慣れてきたら自分で設定すればよいと思いますが、とりあえずは私の.latexmkrcを参考にしてください。 私のサイト(https://tex.unhium.com/config/latexmkrc)からファイルをダウンロードし、WSLのホームディレクトリに配置してください。 サイトにあるコマンドをWSLのターミナルに貼り付けて実行することでもコピーできます。
settings.jsonの作成
settings.jsonファイルを作成し適切な内容を書き込みます。 これはVS Codeの設定ファイルで、VS Code全体の設定を行うことができます。 こちらも、とりあえずは私のsettings.jsonを参考にしてください。 私のサイト(https://tex.unhium.com/config/vscode-settings)からダウンロードできます。 VS Codeの左側の「設定アイコン」をクリックして設定を開き、右上の「設定(JSON)を開く」をクリックしてsettings.jsonを開いて、そこに上記の内容を貼り付けてください。
snippetの設定
ユーザースニペットは、特定の文字列を入力したときに、あらかじめ設定したコードが自動で挿入される機能です。
例えば、”eq”と入力してTabキーを押すと、\begin{環境}...\end{環境}のコードが挿入されるように設定できます。
これにより、頻繁に使用するコードを簡単に挿入できるようになります。
こちらも、とりあえずは私のものを参考にしてください。
私のサイト(https://tex.unhium.com/config/vscode-snippets)からダウンロードできます。
VS Codeの左側の「設定アイコン」をクリックして、「スニペット」をクリックします。 上のバーに「スニペットファイルの選択もしくはスニペットの作成」とあるので、「latex」と入力して「latex.json」を作成します。 私のスニペットの中身をこのファイルに貼り付けてください。
動作確認
最後に、動作の確認をしていきます。
- WSLのターミナルを開き、次のように順に入力します。
mkdir latex mkdir latex/sample mkdir latex/sample/graphicx - 次に次のコマンドを入力します。
curl -L https://tex.unhium.com/sample/main.tex -o ~/latex/sample/main.tex curl -L https://tex.unhium.com/sample/image.pdf -o ~/latex/sample/graphicx/image.pdf - VS Codeを起動し、左側の「ファイルアイコン」をクリックすると、真ん中に「/home/(ユーザー名)/」と表示されるので、「/home/(ユーザー名)/latex/」を選択し「OK」を押してください。
- さて、左側部分にsampleというフォルダーが表示されていると思います。これをクリックして展開し、「main.tex」をクリックして開いてください。
- 開いた「main.tex」の右上にある「プレビューアイコン(2分割された画面に虫眼鏡)」をクリックして、プレビュー画面を開きます。まだ何も表示されないと思います。
- 「main.tex」の右上にある「実行アイコン(三角形)」をクリックして、コンパイルを実行してください。
- すると、左側を見ると、main.texと同じディレクトリに「main.pdf」というファイルが他の雑多なファイルとともに生成されると思います。また、プレビュー画面では、main.texの内容がPDF形式で表示されると思います。そうなれば成功です。
- PDFにはいろいろ適当に書いているので、適宜読んでみてください。
うまくいけば動作確認は終了です。